転院する時のポイント
体外受精に何度かチャレンジしていると、このまま同じ病院で大丈夫なのかしら。。と心配になる方も多いのではないでしょうか。
病院への通いやすさや、先生との信頼関係などを考えると、なかなか一歩が踏み出せないというお声も聞きます。
同じ病院で体外受精を10回以上繰り返しても結果が出ないときは、思い切って転院も視野に入れてよいと思います。が、転院先の病院の治療方針に納得がいかなかったり、先生が好きになれないなど、思わぬストレスを抱えることもあります。転院する際は、治療を始める前に、自分のFSHやAMHの数値、どの薬を使って何個採卵できて、受精や分割の状態、受精卵のグレードなど、これまでの治療内容を話して、先生の治療方針を聞いてから転院を決めるのも一つです。
病院では、体外受精の成功率を公開しているところが多く、成功率が高い病院は人気も高く、なかなか予約が取れなかったり、場所によっては通院に時間がかかることもあります。県外で通院が難しい場合は、近くの病院と連携できるか確認してください。病院によっては採卵と移植など大事な診察だけ通院すればいい場合もあります。
卵巣を刺激するHMG注射によって、卵巣が刺激に慣れてしまい、卵胞刺激ホルモン(FSH)の数値が上がると、質のよい卵子が育ちにくくなります。しばらく卵巣を休ませましょう、という事になると治療が思うように進みません。
注射の量を決めるにも、卵巣を休ませるにも、ホルモンの数値をみて決定しますが、医師によっては、ホルモンの数値を取らない(血液検査をしない)、もしくは数値を見ても適切な判断をしない、今回の失敗を次の周期の治療に役立てない(いつも同じ治療)、採卵が下手、などなどチェック項目はいくつもあります。
また、カウンセリングのシステムが整っているか、培養士からの詳しい説明があるかもポイントです。体外受精は医者だけの問題ではなくチームで行うので、培養士さんの技術や、培養液、設備機器など、総合的にレベルの高い病院を見つけることが大切です。
培養士
相談しやすい医師に加え、技術面や設備機器、不妊治療の研究に力を入れている病院かどうかも重要だと考えます。受精卵の培養を行う培養士は、資格を持っているわけですから、技術は間違いないと思います。ただ、人が行うことなので、症例数が多く設備についても熟知しているベテラン培養士がいるのも事実です。有能な培養士を育てる教育や研修システムが院内にあるのは受精卵を預ける側にとっては安心材料になります。
採卵後は、病院にお任せするしかないですが、だからこそ、培養後の受精卵について詳しい説明をしてほしいですよね。
神戸の英ウィメンズクリニックが行うSEET(シート)療法とは?
受精卵の移植方法については、一般的にどの病院も大きな差はないですが、人によって移植までの選択は変わってきます。
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- 胚盤胞まで培養するか
- どの時点の分割胚を戻すか
- 何個の受精卵を戻すか
- 1度に戻すのか、2段階移植にするか
- フレッシュ胚か凍結胚か
移植の判断は、採卵数はもちろん、卵巣年齢と言われるAMHの数値や、年齢、受精卵の分割の様子やグレードによって変わってきます。これまでの移植で着床しかかったパターンを採用する場合もあります。神戸の英ウィメンズクリニックが行うSEET(シート)療法は、これまで同じ方法で体外受精を行ってきた方にとっては注目すべき方法かもしれません。
詳しくは病院のHPをご覧頂きたいのですが、同ページにある2段階移植の記事も勉強になります。
体外受精はお金もたくさんかかりますし、採卵数も治療法で変わってきます。いかに自分にあった治療法を見つけられるか、相談できる医師と信頼できる病院との出会いが妊娠への近道といえます。