現代では3人に1人が何らかのアレルギーを持っていると言われています。
アレルギー体質が不妊の原因になることはあるのでしょうか。
この記事ではアレルギーと不妊の関係について紹介します。
免疫機能と着床の関係とは?
免疫細胞の一つであるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、体内の異物を排除してくれる頼もしい細胞ですが、攻撃性の高いNK細胞と攻撃性の弱いNK細胞が存在します。
妊娠時には、攻撃性の弱いNK細胞が子宮内に移動して着床や胎児を攻撃しないように免疫機能が変化すると言われています。
妊娠すると風邪や歯周病に罹りやすいのは、NK細胞の力が弱まり免疫力が下がるからなんですね。
着床、妊娠時にNK細胞が活性化してしまうと、不育症や着床不全など妊娠を妨げてしまいます。
子宮内の精子を異物として排除しまう抗精子抗体も免疫の異常反応です。タイミングや人工授精では妊娠しにくいため、早めに検査を受けることが妊娠への近道と言えます。
男性にも女性にも言えることですが、生殖機能は体の中でも重要度の低い器官のため、体の不調やストレスを抱えると、それを回復しようと脳が働き、まずはその不調の改善にエネルギーが使われます。
アレルギー反応のせいで、生殖機能に使うエネルギーが後回しになるとすれば、間接的とはいえ不妊を招くことに繋がります。
アレルギーを改善することで妊娠に近づくのであれば、積極的に体質改善に取り組みたいですね。
アレルギー体質を改善するには?
糖質や脂質を減らす
お菓子やジャンクフードに含まれる脂肪酸は、アレルギー体質を作りやすくします。
糖質とアレルギーの関係は研究が進んでいて、花粉患者に糖質を制限したところ、60%が改善したという結果も出ています。
糖質を制限することでアレルギー症状が改善されるということは、糖質の摂り過ぎはアレルギーを悪化させる要因ともいえます。
冷えを改善する
不妊女性の約8割が冷え性だといわれています。
アレルギーが起こる免疫反応は、体温が36.5~37℃で活発に働き免疫力を高まり、体温が低いと免疫機能が乱れやすくなり、アレルギー反応が起こりやすくなります。
冷えを改善することでアレルギーが抑えられ妊娠に繋がるなら積極的に取り組みたいですね。
関連記事:妊活に効果的な運動
https://happyblessing-topics.com/useful/7895/
ヒスタミンを抑えるポリフェノール!
アレルギー症状が起こると活性酸素が発生して、さらに症状を悪化させてしいまいます。
抗酸化物質のポリフェノールは、活性酸素を取り除くほかにも、アレルギー症状を起こすヒスタミンを抑える働きがあります。
抗酸化作用のある食品
野菜100gに含まれるポリフェノール | |||
黒オリーブ 569mg | 大豆 350mg | グリーンオリーブ 346mg | 紫たまねぎ 168mg |
ほうれん草 105mg | たまねぎ 65mg | ブロッコリー 45mg | じゃがいも 28mg |
果物100gに含まれるポリフェノール | |||
ブルーベリー 300mg | いちご 235mg | スモモ 246mg | ラズベリー 215mg |
プルーン 189mg | ぶどう 160mg | りんご 136mg | みかん 105mg |
ナッツ・香辛料100gに含まれるポリフェノール | |||
乾燥オレガノ 2319mg | クルミ 1215mg | 乾燥セージ 1207mg | 乾燥ローズマリー 1018mg |
乾燥バジル 322mg | カレーパウダー 285mg | アーモンド 187mg | オリーブオイル 62mg |
飲み物100gに含まれるポリフェノール | |||
ココア 1972mg | コーヒー 200mg | 烏龍茶 160mg | 緑茶 115mg |
紅茶 102mg | 赤ワイン 101mg | 100%リンゴジュース 68mg | 白ワイン 10mg |
睡眠時間をしっかりとる
睡眠中に分泌される成長ホルモンや副腎皮質ホルモンは、組織や細胞を活性化させ代謝をコントロールするなど重要な役割があります。
この副腎皮質ホルモンは、ステロイドホルモンと呼ばれアレルギーを抑える働きがあります。
冷えと乾燥はアレルギーに大敵のため、お風呂でしっかり温めて十分に加湿した部屋で質の良い睡眠をとるようにしましょう。
関連記事:女性ホルモンに効果的な睡眠の取り方
https://happyblessing-topics.com/useful/8926/
まとめ
アレルギーは遺伝もありますが、様々なことが絡み合い複雑化していてまだまだ解明されていない部分があります。
アレルギーと不妊の関連については研究が進められていますが、ストレスによってホルモンバランスの乱れや不眠を引き起こすなど、生活の質が低下してしまうことも問題の一つです。
アレルギー改善に良いことは、妊活にも良いことですので、出来ることから取り組んでみてくださいね。
不妊の原因は一つではないこともあります。日頃から婦人科検診や定期健診を受けることが大切ですね。