サプリメントの種類によるメリットとデメリット

こんにちは。日本ニュートリション協会公認サプリメントアドバイザーの長田かおりです。

突然ですが、世の中にサプリメントってどれくらいあるのでしょうか?

サプリメントは原料や内容成分も様々で、形状も粉末、顆粒、錠剤、カプセル、ドリンクと色々ありますよね。サプリメントの形状によって効果に違いはあるのでしょうか?それぞれのメリット、デメリットをまとめました。

サプリメントを購入する際の参考にしてくださいね。

サプリメントの形の違いによるそれぞれの特徴とは?

粉末タイプの特徴

粉末タイプ

粉末は、原料を砕いただけのものと、乾燥して水分を飛ばしたものがあります。

粉末は飲みにくい、というイメージがありますが、粒や錠剤タイプが苦手な人にとっては、粉末タイプがあるかどうかが購入の決め手になることもあります。

粉末のメリットは、成分の純度が高く、加工の際に損なわれる成分が少ないので、栄養成分などを無駄なく取り入れられることです。

原料をそのまま砕いただけの粉末タイプは、エキスを抽出したサプリメントなどと違って、一回に飲む量が多くなるのがデメリットです。

錠剤やカプセルと違って、素材の味や風味がダイレクトに入ってくるため、クセの強い原料は飲みにくいですが、凝固剤などの添加物を使わないため、最も自然に近いサプリメントといえます。

粉末は湿気に弱いため、品質を保つには保管方法や、商品によっては防虫対策も必要になります。

【 メリット 】
・成分の純度が高い。
・加工の際に損なわれる成分が少ない。
・栄養成分を無駄なく取り入れられる。
・自然に近い形で摂取できる。

【 デメリット 】
・原料をそのまま砕いただけだと飲む量が多くなる。
・飲む時に粉が広がってむせやすい。
・素材の味や風味を感じて飲みにくい場合がある。
・湿気に弱く保管方法の管理が必要になる。
・商品によって防虫対策が必要になる。

顆粒タイプ

顆粒タイプ

粉末よりも粒子が大きい顆粒タイプは薬によくあるイメージですが、粉末よりも飲みやすく年配者には人気のある形状です。

小さな粒にするために糖類などの結合剤を使って粉末を結合させるので、多少純度が下がるのが欠点ですが、粉末と同じように熱加工が少なく成分が損なわれにくいのが特徴です。

顆粒タイプは錠剤やカプセルと違って、原料の風味を消すことができませんが、粉末に比べると、喉に張り付いたり、粉が広がってむせたり、ということも少なく、粉も錠剤もどちらも苦手な人にはおすすめです。ただ、顆粒のサプリメント自体が少ないのが残念なところです。

【 メリット 】
・熱加工が少なく成分が損なわれにくい。
・粉末タイプよりむせることが少ない。

【 デメリット 】
・粉末タイプよりも純度が下がる。
・原料によって飲みにくい場合がある。
・サプリメントの種類が少ない

錠剤タイプ

錠剤タイプ

世の中のサプリメントの大半が錠剤(粒)タイプと言われていますが、メリットは何といっても扱いやすさです。

粉末や顆粒のように量を計らなくても、一日に何粒と目安量が書かれているのでわかりやすく、持ち運びや携帯しやすいのも人気の理由です。

粒にするために、結合剤、崩壊剤、潤沢剤などの凝固剤が使われるため、そのぶん純度が低くなるのが最大のデメリットといえます。

自然食品から抽出した凝固剤を使っているサプリメントもたくさんありますので、錠剤タイプを購入するときは、商品裏面のラベルをチェックして、添加物の有無や純度を確認することが錠剤選びのポイントです。

錠剤タイプは1個の大きさが規格によって決められているため極端に小さいものはありません。小さ目の錠剤ならまとめて飲むことができますが、ちょっと大きめの錠剤だと喉に引っかかる感じがしたり、飲み込みにくいのが欠点です。

錠剤は粉末を固めているので、胃で溶けるときに水分を必要とします。胃が弱い人が少ない水分で錠剤を飲むと、刺激で胃が痛くなることがあります。成分を効果的に吸収させるためにも、食後に多めの水分で飲むのがポイントです。

錠剤のまわりがツルツルとコーティングされている場合、喉に引っかからずにツルッと飲めますが、高温で溶けて品質が劣化することがあるので、冷蔵庫で保管するなど湿気対策を万全にすることが大切です。

【 メリット 】
・一日に飲む量がわかりやすい。
・扱いが簡単で携帯しやすい。
・原料の風味を感じにくい。

【 デメリット 】
・凝固剤などで純度が低くなる。
・喉に引っかかる感じや飲み込みにくい場合がある。
・刺激で胃が痛くなることがある。
・コーティングが溶けて劣化することがある。
・湿気対策が必要なものがある。

ハードカプセル

ハードタイプのカプセルは、固めのカプセルのなかに成分が入っているため、風味や苦みの強いクセのある原料でも味を気にせずに飲むことができます。

カプセルの中身は粉末や顆粒なので、純度が高く成分が損なわれにくいのもメリットです。

ただ、ハードカプセルは苦手・・・という方も多いのではないでしょうか。カプセルが大きいとなかなか飲みこめなかったり、喉にずっと引っかかっている感じがしたり、錠剤とは違う飲みにくさがあります。カプセルをわざわざ割って中身を取り出して粉末として飲んでいる方もみえます。

ただ、上手にスルンと飲めれば無味無臭なので味を気にせずにいつでも飲めるのがメリットです。カプセル自体は水分が少ないので湿気を吸ってしまうと品質が落ちることがあるので注意が必要です。

【 メリット 】
・原料の味を気にせず飲める。
・純度が高く成分が損なわれにくい。
・カプセル自体に着色して外観をよくできる。

【 デメリット 】
・カプセルが大きいと飲みにくい。
・喉に引っかかった感じが続くことがある。
・湿気によって品質が落ちることがある。

ソフトカプセル

ソフトカプセル

ソフトカプセルはお菓子のグミのような見た目で、原料となる液体や粉末をゼラチンやでん粉などで包み込んだサプリメントです。

高熱加工を長時間する必要がないため、成分が損なわれず純度は高いですが、包んでいる被膜の厚みによっては1粒あたりの純度が低くなるのが欠点です。

ソフトカプセルは色や形も様々につくることができ、ハート型や魚型などお菓子のようなカラフルなサプリメントもあります、サプリメントのなかで見た目が一番美しく、女性用の美容サプリなどに多く使われています。

原料が空気に触れず品質が安定しているのもソフトカプセルのメリットです。胃のなかでゼラチンやでん粉が溶けることによって中身が出てくるので、多めの水分で飲むのがポイントです。

【 メリット 】
・飲みやすい。
・成分を損ないにくく純度が高い。
・品質が安定している。
・形や色など美味しそうなイメージ。

【 デメリット 】
・被膜が厚いと1粒あたりの純度は低くなる。
・少ない水分で飲むと胃痛の原因になる。

ドリンク

ドリンク

ドリンクタイプのサプリメントは、医療部外品の栄養ドリンクとは違い、健康食品の清涼飲料水に分類されます。

サプリメントのなかで最も純度が低く、長時間の熱処理の工程で成分が損なわれることがあります。

液体は酸化しやすいため、原料の性質や保存期間によっては保存料や酸化防腐剤などが使われるのが最大の欠点です。そのため最近では、容器に充填する前に熱殺菌などで無菌にする方法も採用されています。

ドリンクタイプは、他の原料や香料を混合するなどの飲みやすい加工がしやすく、美味しさでいえばサプリメントのなかでトップだといえます。体内での吸収が良いのもドリンクタイプのいいところです。

容器を一度開けてしまうと、賞味期限内であっても風味の低下や微生物汚染、酸化などのおそれがあります。品質を保つためには冷蔵庫で保管し早目に飲みきってしまうのがポイントです。

【 メリット 】
・味の加工がしやすい。
・体内での吸収がよい。

【 デメリット 】
・サプリメントのなかで最も純度が低い。
・熱処理で成分が損なわれやすい。
・酸化しやすいため開封後は早目に飲み切る。
・保存料や酸化防腐剤を使用しているものが多い。

まとめ

サプリ選び

サプリメントの形状によって、純度や凝固剤の有無、それぞれ飲みやすさなどが違います。

純度にこだわるなら粉末、飲みやすさでいえばソフトカプセル、美味しさではドリンクタイプが人気です。

形状によって効果に差はありませんが、純度が低くなるとその分飲む量が増えたり、添加物の種類によって飲む量や継続的な摂取に注意が必要です。

サプリメントは食事から不足している栄養を補うことが目的ですので、続けるためには飲みやすい形を選ぶことが大切です。