妊活中の精神状態の変化 うつ病になる前に出来る事

赤ちゃんが欲しい!と思って妊活をはじめてから、時が経つにつれ気持ちも少しずつ変化がでてきます。ここでは客観的に「気持ちに変化が起きるんだ」と理解することで、自分にも起こり得る心の不安定を乗り越えていけるようにあえて3期にわけて書いてみました。

全ての方にあてはまるわけではありませんが、参考になればと思います。

妊活初期(1年~)

妊活初期
体に良いものを出来る範囲で取り入れたり、ウォーキングなど少し体を動かすなど、無理のないことから始める方が多いのが妊活初期です。

基礎体温をつけ始め排卵日を意識してタイミングを取り始めます。全体的に希望が大きくストレスも少ないといえます。

妊活中期(2年~)

妊活を始めてから1年が経過した頃から、気持ちにも少し焦りが出てきます。

基礎体温がきれいな2相になっていない場合、ネットで様々な情報を収集し不妊の知識が高まるのも妊活中期です。

ホルモン検査や卵管造影など不妊の検査を受け、結果によってはクロミッドなどの軽い薬や漢方薬が処方されたり、さらには人工授精を勧められる場合もあるでしょう。

治療をはじめることによって再び希望もでてきます。同時に、サプリメントや無添加食品、体を温めることにも本格的に取り組みます。

妊活中期は、友達との関係や周りの言葉に敏感になる時期ともいえます。「子供はまだ?」という言葉にイライラしたり落ち込んだり、「不妊」という先の見えない不安に、生理がくる度に大きく落ち込みます。

希望と落ち込みの繰り返しに心がついていけずに涙がでることも。旦那さんに理解がない場合は、夫婦間の温度差にもイライラが募ります。

男性不妊を疑うのも妊活中期に多く、検査を受けて人工授精にステップアップしたり、体外受精に進む場合もあります。

理由がわかって新しい治療に入ることは、不安もありますが希望もでてきます。

妊活後期(4年~)

本格的に治療について考えます。ネットで体外受精について調べたり、すでに体外受精をしている方は、治療方法を見直したり転院も考えます。

卵巣年齢や採卵の数やグレードについても知識が高まり、移植に向けてサプリメントを取り入れたり、運動やマッサージ、鍼や整体など、あらゆることに取り組みます。

バランスのよい食事、カフェインなどにも気をつけるストイックな生活改善をしている方も多いのではないでしょうか。

妊活後期になると、「不妊期間」と、「不妊治療期間」それぞれの期間の長さによって、気持ちや悩みも違います。

妊活に取り組んですぐに不妊治療に入った場合、何年間も治療をしているわけですから、治療の不安や行き詰まり、お金の問題、卵子の質や卵巣機能など、考えることがたくさんです。

一方で、妊活から5年間でも、不妊治療歴が浅くタイミングや人工授精の場合、まだまだ選択肢も多く、体の負担やお金、治療についてもゆとりがありますね。

不妊期間といっても、年齢によって焦りや不安の感じ方は違いますし、若いからまだ焦らなくて大丈夫、と周りが思っても、毎月の悲しみに心が疲れているのは、年齢や不妊期間に関係なく同じです。

妊活中に感じる不安と焦り

妊活中に感じる不安と焦り
妊活中に一番辛いのは、毎月の生理はもちろんですが、周りからの視線や先の見えない不安、劣等感を感じる瞬間です。

誰もいない世界で夫婦二人で妊活をしていれば、心を乱されることも惑わされることもなく、マイペースに取り組めるはずです。でも誰もいない世界なんてありません。

外に出れば妊婦さんや赤ちゃんを見ますし、友人や親戚の視線が気になったり、近所でママさん達が集まっていれば挨拶すらも億劫になります。

よほど心が強ければ別ですが、妊活中は少なからずマイナス感情に振り回され自己嫌悪に陥ります。

私は6年間の不妊期間のなかで、初期には「すぐに妊娠できる」と楽観的でしたが、2年目あたりから「あれ?病院で治療した方がいいのかな?」と焦るように。そしてそこからは不安の毎日でした。

いつまで続くかわからない不妊治療に、精神的にも金銭的にも悩みが増え、鬱病と診断されたのも中期の頃です。イライラと落ち込みが交互にやってきて勝手に涙がでてくることもありました。

鬱病になる前に

自分だけが妬みや嫉妬の感情のなかでグルグルしていると思うと本当につらいですよね。人は人、自分は自分と思えれば楽ですが、そんなに簡単に割り切れることではありません。不妊期間が長くなると、途中で気持ちが途切れてしまうこともあります。

とくに不妊治療は、誰からも褒められない、結果が出ない、やめられない、周りに相談できない、自分との戦いです。毎日頑張っていればいるほどストレスは大きくなります。

前向きに取り組める方法や気持ちを軽くする方法は人それぞれ違いますが、周りに惑わされることなく、自分がやってきたことを信じることが大事だと思います。

そして、悩みを誰かに話すことです。

最近では不妊カウンセラーがいる病院も増えています。治療の不安についての相談はもちろん、アドバイスによっては新たな道が開けることもあります。

先の見えない妊活、治療費、仕事、プレッシャー、ギリギリの気持ちで頑張っていると、知らないうちに心が疲弊し鬱病を発症することもあります。ホルモンバランスの乱れは心の乱れと繋がっています。心が悲鳴をあげる前にカウンセラーに相談してくださいね。