結婚してしばらくは夫婦2人の生活を微笑ましく見ていられても、3年、5年と時が経つと、もしかして娘は不妊では?という思いが膨らんできます。
大切に育ててきた娘だからこそ、子供を産んで母になる幸せを味わってほしいと願わずにはいられませんよね。
娘にプレッシャーをかけてはいけない、赤ちゃんのことに触れてはいけない、と気を使っているお母様もいらっしゃると思います。
娘さんが不妊かどうかを知るためには病院で検査をするしかありませんが、こればっかりは本人の意思がないと実現しません。
親娘の関係性にもよりますが、何でも相談しあえる仲であれば、さりげなく病院探しを手伝うというのも一つです。
ですが、子作りは基本的に夫婦の問題です。
いくらお母様でも、あまりしつこく口を出してしまうと、夫婦関係に悪影響を与えてしまうこともあるんです。
安心できる病院の選び方
「赤ちゃんは授かりもの」という考え方はもう古いです。
「お金をかけてまで子作りする必要はない」と、病院へ行くことを反対する男性もいますが、きちんとした検査をして適切な治療を受けることは妊娠への早道でもあります。
今はインターネットで簡単に病院を探すことができますが、どこでもいいわけではありません。
また、ネットでの口コミはほとんどあてになりません。(少数の意見では判断できないという意味です)
娘さんを出産した病院や、自分の掛かりつけの婦人科をすすめるお母様もいらっしゃいますが、不妊治療のプロでなければ、治療によって不妊を悪化させてしまうこともあるんです。
娘さんが仕事をしている場合は、通院可能な場所かどうかも病院選びの基準となりますが、一番のポイントは、不妊専門の病院かどうかです。
高度医療も視野に入れるなら、体外受精の設備が整っている病院を選んでおくと後々がスムーズです。
病院によっては、体外受精の成功率をネットで公開している所もあるので、まずは情報を集めましょう。
不妊の原因は娘じゃなくて旦那?
昔は赤ちゃんができないと、女性に原因があると決めつけられていましたが、今は不妊原因の約半数が男性側に問題があると言われています。
お母様からすると、娘に問題があるとは思いたくないですよね。といっても旦那さんに検査を強要するわけにもいきません。
娘さんが不妊検査をして問題がなかった場合、「不妊の原因は娘じゃなくて旦那だったんだ!」とちょっとホッとするかもしれませんが、女性側に原因が見つからなかったからといって、男性に原因があるとは一概には言えません。
というのは、不妊のほとんどは原因不明と言われているからです。
どちらに問題があるかは、男性が検査を受ければすぐに分かります。男性不妊は精子の問題だけだからです。
ホルモン値が正常だからといって、女性側に何も問題がないとは言い切れないんです。
女性の場合は、卵巣機能は正常であっても、残りの卵胞数が少なかったり、子宮そのものに問題があることも少なくありません。
例えば、子宮筋腫や子宮内膜症があったり、子宮の状態などによっては着床が難しくなることもあります。
最近では、不妊検査は夫婦揃って受けるのが当たり前になってきています。
どちらに原因があっても、夫婦が協力して乗り越えていかなければならない問題です。
不妊検査や治療っていくらぐらいかかるの?
不妊の検査や治療にはお金がかかります。
保険が適用される治療もありますが、人口授精や体外受精にステップアップすると、実費負担がほとんどで治療費も高額になります。
年齢によっては不妊検査でとくに問題がなくても体外受精を勧められることもあります。
病院や医師によって治療法は違いますが、一般的なタイミング法なら月に1万〜2万円ほどの治療費が一般的です。
人口授精になると、血液検査や卵胞を育てるホルモン薬などを合わせて2万〜3万円くらいです。
体外受精になると、薬の量や採卵できた数、培養する胚の個数、その他様々な要因によって治療費に幅があります。
一度の体外受精で、最低でも30万円はかかりますし、病院によっては移植費用を合わせて50万円以上かかる場合もあります。
母親がお金を援助してもいい?
お母様が治療費を援助できるようなら、やんわりとその意思を伝えておくといいですね。
お金が絡むことは旦那さんの親のプライドにも影響しますので、できることなら旦那さんには内緒にするか、義母には黙っておくのが一番です。
実母と義母、この辺りが実は一番面倒くさい話なのかもしれませんね。
母親のNGな言動とは?
実の娘だからといってグイグイとプレッシャーをかけてしまうと、ストレスによって不妊を悪化させてしまわないとも限りません。
よかれと思ってした事(言った事)が不妊の原因になるなんて、考えただけでもゾッとしますよね。
下記にNGな言動をまとめましたので参考にしてください。
・赤ちゃんまだ?孫の顔を早く見せて~
・ちゃんと妊活(子作り)してる?
・旦那は何やってるの?(旦那を責める)
・相性悪いんじゃない?
・ここの病院に行きなさい(勝手に決める)
・昔から不摂生してたからじゃない?(不妊の原因を生活習慣のせいにする)
・働いていないこと(いること)を責める
・サプリメントや健康食品を買ってくる
何となく身に覚えがある言動もあるのではないでしょうか。
もしかすると知らないうちに娘さんを傷つけているかもしれません。
心配する母心ゆえに口を出さないというのは難しいことですが、「つらいことがあったら何でも話してね、いつでも応援してるから」など、見守るスタンスがベストなときもあります。
もしかしたら娘さんは、義母からの「赤ちゃんまだ?」というプレッシャーにも心を痛めているかもしれません。
娘の幸せを一番に考えているのはやはり実の母親です。
お母様は娘さんの気持ちに寄り添って、ゆったりとした気持ちで支えてあげてほしいと思います。