排卵検査薬の使い方・うっすら陽性は?

妊活アドバイザーの長田かおりです。

妊活中は排卵日を知ることが妊娠への早道です。

排卵日に確実にタイミングをとるためには、排卵検査薬を活用するのが最も効率的です。

この記事では、排卵がおこる仕組みと、排卵検査薬を使うコツや注意点をわかりやすく紹介します。

基礎体温から排卵日の予測はできない?

基礎体温から排卵日の予測はできない?
妊活中は、基礎体温を測って排卵日を予測している方も多いと思います。

これまでは、低温期から高温期に切り替わる前に、一度体温がガクッと下がる体温欠落日が排卵日と言われていましたが、基礎体温と排卵日の一致率を調べたところ、体温欠落日が28.4%、低温最終日が62.5%という結果が出ました。

参考文献:日不妊会誌(基礎体温法による排卵および排卵日診断における正確性に関する検討より)

基礎体温と排卵日の一致性には個人差があり、基礎体温だけで排卵日を予測するのは難しいといえます。

おおよその目安を基礎体温で確認しながら、排卵検査薬を併用することで、排卵日をのがすリスクが少なくなります。

LHサージが排卵のスイッチ!

LHサージとは、排卵前に黄体形成ホルモンが大量に分泌される現象のことです。

正常成熟女性における排卵期の血中LH値は40~100mIU/mlである。血中LHサージの持続時間は約48時間、ピークの持続時間は約14時間で、血中LHサージ開始から34~36時間、血中LHサージのピークからは10~12時間で排卵する。

引用元:日本産婦人科医会
http://u0u1.net/DFVC

LHサージが起こってから、およそ1日~1日半程で排卵されるわけですから、LHサージがいつ始まるかを知ることができれば、排卵日を予測できるというわけです。

LHサージを調べる方法は、病院で血液検査をするか、排卵検査薬を使用するかのいずれかになります。

排卵検査薬を使うタイミング

排卵検査薬を使うタイミング
排卵日をのがさないように、使い始めるタイミングが重要となります。

一般的には、生理予定日の14日前あたりが排卵日となりますので、それよりも2~3日早い17日前から排卵検査薬を使うのが基本です。

排卵検査薬は、尿中に含まれるLHの量に反応して陽性ラインが出るようになっています。

排卵検査薬の判定は、ラインが現れると陽性となり、ラインが出ないと陰性となります。

陽性ラインが出た初日、もしくは翌日が排卵日となります。

排卵検査薬は1日だけ使うものではなく、陽性が出るまで毎日使って調べます。

排卵日は周期によって変わることもあるため、前の周期の排卵日を参考にピンポイントで使ううのはおすすめできません。

不安定な生理周期の場合いつから使う?

排卵検査薬は、生理予定日の17日前から使うのが基本ですが、周期が不安定な場合は、28日周期と仮定するか、過去3ヶ月の最も短い周期で計算します。

生理が終わるころから毎日検査薬を使うのも一つの方法です。

排卵検査薬の使い方

排卵検査薬には2本のラインがあり、ラインの出方で判定を行います。

ひとつ目のラインは、基準線やコントロールラインと呼ばれ、尿がしっかりと検査薬に吸収されているかが分かり、このラインの濃さが判定の基準となります。

基準線にラインが出なかった場合は、速やかに尿をかけ直します。それでもラインが出なければ、使い回さずに新しい検査薬でやり直しましょう。

もうひとつのラインは、判定ラインやテストラインと呼ばれ、排卵日を知らせるラインです。

判定ラインが出たら陽性となり、出なければ陰性です。

陽性後も陰性になるまで検査を続けると、LHサージの動きがわかり、排卵のリズムがつかみやすくなります。

判定の様子やオリモノの変化などを基礎体温表にメモをしておくといいですね。

うっすら陽性は排卵日?

検査薬にうっすらと陽性ラインが出たときは、LHサージの起こりはじめ、もしくはLHサージの終わりかけの可能性があります。

陰性に変わるかもしれないことを考えて、うっすら陽性が出たらとりあえずタイミングをとっておくと安心です。

また、LHは普段からも体内に存在しているため、尿の濃さによっては、排卵日以外でもうっすら陽性が出ることがあります。

いずれも半日ほど時間をあけてから再検査をして反応を見ましょう。

排卵検査薬を使うときの注意点

・朝一番の尿を避け、前回の排尿から4時間以上あけた尿を使います。

・なるべく毎日同じ時間に検査します。

・尿をかける時間は5秒以上が基本ですが、製品によって異なることがあるので、説明書通りに検査をすることが大切です。

・検査前にたくさん水分をとったり、汗をかいた場合は、正しいLH濃度が検出できないため、しばらく間をあけてから検査をしましょう。

・一度尿をかけた検査薬はラインが出なかった場合でも再利用できません。

自分にあった排卵検査薬を使いましょう

一般的な排卵検査薬は、LHの量が30IU/L〜40IU/Lで反応します。

陽性が出ないときは、LH量が10IU/L以上で反応する高感度の排卵検査薬を試してみるのも一つです。

日本製の排卵検査薬は、海外製に比べると価格が高いですが、使いやすく表示が見やすいのが特徴です。

海外製は価格が安いメリットがありますが、説明書が日本語ではなかったり、使いにくさを感じることもあります。

はじめて排卵検査薬を使うときは、日本製を選ぶほうが安心かもしれません。

妊娠率を上げるタイミングのコツ

排卵検査薬で陽性が出たら、当日か翌日に排卵されます。

卵子の寿命は24時間しかありませんので、精子の到着が遅くなってしまうと、それだけ受精のチャンスが少なくなってしまいます。

精子は寿命が長いので、精子のほうが早く到着している状態がベストです。

排卵検査薬でうっすら陽性が出始めたらタイミングをとり、しっかり濃いラインが出た日と翌日もタイミングをとることで、排卵日をのがすことが少なくなります。

体の変化も排卵の目安に!

・唾液がネバネバする

・透明なのびるオリモノが出る

・オリモノの量が増える

・卵巣がチクチクする

・性欲が高まる

他にも胸が張ってきたり、むくみや肌荒れもLHが多く分泌されることが原因といわれています。

このような体の変化は、すべての女性が感じることではありませんので、あくまで目安としてチェックしてみてくださいね。

まとめ

基礎体温からもだいたいの排卵日を予測することができますが、排卵検査薬を使うことで、より確実に予測することができます。

基礎体温や体の変化も総合的にみながら、排卵検査薬を上手に活用しましょう。

数周期つかっても陽性にならないときは、無排卵などホルモンバランスの崩れも考えられるので、早めに医師に相談してくださいね。