アルギニンといえば、栄養ドリンクのCMや、薬局に並ぶサプリメントでもよく見るようになりましたが、どういう成分で体にどのような働きをするのかはあまり知られていないかもしれません。
アルギニンは、たんぱく質を構成するアミノ酸の一種で、その中でも体内で生成することができる「非必須アミノ酸」に分類されます。
アルギニンは活力成分としてエナジードリンクなどに配合されていることが多く、男性向けの成分というイメージがありますが、アスリート向けのサプリメントや、美肌やダイエットをサポートする女性向けの健康食品でも活用されています。
アルギニンの働き、効果
アルギニンは、ホルモンの分泌や血流を改善することから、精力剤などに配合されることが多いのですが、それはどういった理由からなんでしょう?
アルギニンは脳の下垂体に作用して、成長ホルモンの分泌を促すことが分かっています。
成長ホルモンは、私たちの体を維持、回復しているメインホルモンですが、男性ホルモンや女性ホルモンの調整も成長ホルモンが行っているんです。
成長ホルモンに必要なアミノ酸はアルギニンだけではありませんが、アルギニンなどのアミノ酸によって成長ホルモンの分泌が促されると、性ホルモンのバランスもうまく保たれます。
また、アルギニンの血管拡張作用で血流が良くなると、男性器に血液がいきわたるようになることなら、EDへの効果も期待されています。アルギニンが『天然のバイアグラ』と呼ばれるのはこのためなんですね。
また、血流改善効果によって脳の働きが活発になると、性ホルモン以外にも様々な体への効果も期待できます。
アルギニンはどんな食品に含まれている?
アルギニンは、肉や魚などのたんぱく質が多い食材に多く含まれています。アルギニンを多く含む食品として有名なのが大豆です。
大豆にはアルギニンが多く含まれています。
肉など動物性の食品からアルギニンを取るのもよいですが、肉類には油分やコレステロールも多く入っているため、カロリーが気になりますよね。
大豆類なら脂肪分を気にしなくてよいので、アルギニンを補うには大豆などの植物性の食品がおすすめです。
また、野菜ではマカにアルギニンが多く含まれていて、マカはあらゆる植物の中でとくに含有量が多いと言われています。
以下100gあたりのアルギニンの含有量です。
食品データ成分表調べ
大豆 | 2.8g | チーズ | 0.82g |
高野豆腐 | 0.93g | 鶏卵 | 0.78g |
鶏肉 | 1.3g | マカ | 0.64g |
牛肉 | 1.3g | 食パン | 0.28g |
豚肉 | 1.3g | ジャガイモ | 0.07g |
ハム | 1.1g | サツマイモ | 0.03g |
アジ | 1.3g | 大根 | 0.02g |
アルギニンは単体で摂るよりも他のアミノ酸と一緒に摂ることで、より効率よく成長ホルモンの合成を促します。そのため、アルギニン以外のアミノ酸をたくさん含むマカは、とても優秀な食品といえます。
まとめ
アルギニンは男性の活力に効果的というイメージがありますが、全体的な性ホルモンの調整をする「成長ホルモン」の分泌を手助けする大切な栄養素なんですね。
妊活中のホルモン力を高めるためにはもちろん、いつまでも若々しく元気で過ごすためにも、日頃からアルギニンを多く含む食品を取り入れるようにしましょう。