生理周期が28日~30日の女性は、ホルモンバランスが正常で健康、というイメージがありますが、生理が毎月きちんと来ている場合でも、ホルモンバランスが乱れていることがあるんです。
妊活をスタートして基礎体温を測ってみると、生理周期は28日前後なのに、低温期や高温期がガタガタ・・・排卵日がどこか分からない・・・という方も多いのではないでしょうか。
生理が毎月来ているにも関わらず、ホルモンバランスが乱れる原因とは一体何が考えられるのでしょうか?
基礎体温のチェック方法、生理周期と女性ホルモンの関係、不妊検査について詳しくまとめましたので参考にしてくださいね。
生理周期だけでホルモンバランスは分からない?
妊活を始めて、まずチェックするのが生理周期や排卵日ですよね。
健康な女性の生理周期は25~38日が正常とされていて、妊娠を目的とする場合、28日~30日周期が理想的な生理サイクルと言われていますが、健康な女性でも、年に数回は無排卵の月があったり、ストレスや環境によって生理周期が乱れるのはよくあることです。
ただ、生理周期が28日で整っているはずなのになかなか妊娠しないのはどうして?とお悩みの方は、生理周期だけでは見えてこないホルモンバランスについてチェックしてみましょう。
基礎体温からみるホルモンバランス
卵胞は約14日間かけて20ミリに成熟して排卵します。生理周期が毎月同じだと、排卵日の予測がつきやすいため、まずは生理開始日から14日前後でタイミングをとってみるという方も多いかもしれません。
生理周期が28日で排卵予定日の14日目辺りでタイミングをとっているのに、なかなか妊娠しない場合、基礎体温を付けてみると、排卵日がズレていた!ということがあります。
例えば、生理が28日周期でも、低温期が18日、高温期が10日だと、低温期と高温期のバランスが乱れている28日周期ということになります。
この場合は4日ほどタイミングをとる日がずれていますよね。
妊娠の確率を上げるには、排卵日だけでなく、排卵日前後で何度かタイミングをとるのがベストですが、基礎体温を測らずに、生理周期だけで判断しているとタイミングをとるのが早すぎてしまうということが起こってくるんです。
低温期と高温期のバランスが乱れているということは、タイミングが取りにくいだけでなく、卵胞を成長させるためのFSH(卵胞刺激ホルモン)や、エストラジオール、排卵を促すLH(黄体形成ホルモン)やプロゲステロンなど、女性ホルモン全体のバランスが崩れている可能性もあります。
低温期のホルモンが低下している場合、なかなか卵胞が育たず、排卵日がずれていってしまいます。
また、高温期のホルモンが低下している場合、子宮内膜が十分に厚くならないなど、着床にも影響があります。
生理周期28日=ホルモンも元気!というわけではないんですね。
どこかに不妊の原因が隠れているかを知るには、基礎体温を付けることが大切と言えます。
低温期にきちんと卵胞が育つ→排卵する→卵胞が黄体化する→着床しやすい子宮内膜が育つ、というように、順を追って過程を踏むことで妊娠は成立します。
全体的なバランスを整えるためには、まず低温期がある程度整っていることが大前提なので、低温期が長くて高温期が短い場合、まずは低温期を整え、卵の成長と排卵を促す必要があります。
不妊治療専門医へ受診してみようというきっかけにもなります。
基礎体温の管理はアプリを活用している方も多いと思いますが、アプリの排卵日や生理日は、先月までの平均値から割り出した予測値です。
生理周期が28日であれば、いつも生理開始から14日目が排卵日と予測されてしまいますが、低温期と高温期のホルモンバランスが乱れている場合、アプリから導いた排卵予定日は正確とはいえませんよね。
アプリが自動的に教えてくれるのは参考程度に留めて、基礎体温をじっくり見て自分のホルモンバランスを知ることが必要です。
排卵日のサインは基礎体温以外にも、粘り気のあるおりものが増える、市販の排卵検査薬を使う、病院で卵胞チェックをするなどいくつか方法があります。
環境の変化や体調によって基礎体温のバランスや生理周期は変わってくるので、自分でできる排卵チェックを組み合わせて排卵日を予測し、あわせて体の変化もメモしておきましょう。
血液検査や不妊検査からみるホルモンバランス
基礎体温が乱れていた場合、排卵日のズレだけでなく、無排卵や子宮内膜がうまく育っていないなど、不妊の原因を予測することもできます。
生活習慣や環境の変化、ストレスなど思い当たることがあれば改善した方がいいですが、基礎体温から低温期と高温期のバランスが乱れている、低温期がずっと続くなど気になることがあれば、血液検査を行ってホルモンバランスをチェックしてみてくださいね。
血液検査では、エストロゲンやプロゲステロンなど女性ホルモンや、女性ホルモンを分泌するように指令を出すFSHやLHの数値によって、ホルモンが正常に分泌しているかを知ることができます。
生理周期や基礎体温がなんとなく整っていても、元気のないホルモンが見つかる場合もあります。
生理周期が28日前後で、基礎体温が整っている場合でも、自分の体の状態を知るのも妊活です。
サプリメントの活用や運動などの体づくりはもちろん大切ですが、自己流のタイミングを1年以上続けているけどなかなか妊娠しないという方は、病院を受診してみるのも妊娠への一歩かもしれません。
不妊治療をするかしないかは別として、まずは自分のホルモン状態を把握することがスムーズな妊活に繋がります。
不妊治療中のホルモンバランス
生理周期や基礎体温、また不妊検査で何も問題がなくても不妊治療に踏み切っている方も多いのではないでしょうか。
原因不明の不妊が約半数を占めるというデータもあり、原因がはっきりしている場合もあれば、原因不明の不妊ということも珍しくありません。
原因不明というよりは、そもそも妊娠するための過程が複雑で、様々な原因やなにかしらのタイミングが複雑に絡み合っていて解明するのが難しいという見方もできるかもしれません。
不妊治療を始めると、クロミッドやhMG、hCGなど薬を始めることがほとんどですが、薬の作用は少なからず体に負担がかかります。
薬の量やその時の体の状態によっては、不妊治療前は問題なかったホルモンバランスや生理周期が乱れてしまうこともあります。
正確に言えば、薬自体にホルモンを乱す作用があるわけではなく、必要以上に薬の量や長期間使用することで卵巣機能に負担がかかり、結果的にホルモンバランスが乱れることがあります。
もともと生理周期やホルモンバランスが整っていたのに、不妊治療を始めてからホルモン補充に体が追い付かず、ホルモンバランスが乱れてしまうのは悲しいですよね。
不妊検査やホルモンバランスに問題がなく、自然に卵胞が育っていて排卵していれば、薬を使わずに自然周期で不妊治療を行うこともできます。
薬を使うにしても、サプリメントや冷え対策など治療に負けない体づくりも並行して行うことが大切といえます。
まとめ
ホルモンが弱っていると、ちょっとしたストレスや不妊治療の初めに使う作用の緩やかな薬でも、ホルモンバランスが乱れやすくなることもあります。
規則正しい生活やゆったりとしたスケジュールを組むなど生活習慣の見直しや、ホルモンバランスを整える力を引き出してくれるマカサプリメントを活用するのもいいですね。