妊活中のカフェインは良くないと言われますよね。とくにコーヒーはカフェインを多く含むため控えている方も多いと思います。
妊活中にコーヒーを控えた方が良い理由など、カフェインの効果と妊娠中のカフェインの影響について詳しく解説しています。赤ちゃんを迎える期間の参考にしてください。
カフェインの効果と注意点
カフェインの効果と聞いて、まず思い浮かぶのが眠気覚ましではないでしょうか。
コーヒーで目が覚めるのは、カフェインが交感神経を刺激して脳が覚醒するからです。栄養ドリンクを飲んでスッキリするのもカフェインによる作用です。
カフェインは目を覚ますだけでなく、やる気や集中力が高まることがわかっています。カフェでコーヒーを飲みながら勉強や本を読んでいる姿をよく見かけますが、理にかなっているんですね。
また、カフェインは抗炎症作用や、解熱鎮痛作用、疲労感の減少効果があると言われています。
健康な成人であれば、1日に400mgまでは悪影響がなく、コーヒーや緑茶などを飲んでから、16時間~20時間ほどで吸収されたカフェインの約95%が消えてなくなると考えられています。
ですが、カフェインは体にいいことばかりではありません。カフェインには依存性があり、毎日コーヒーをたくさん飲んでいた人がコーヒーをやめると、頭痛や眠気、疲労感、倦怠感などの症状を引き起こすことがあります。
妊活中に関わらず、健康のためにもカフェインの摂りすぎには注意が必要です。
妊活中のカフェインの影響は?
良い効果もあるカフェインですが、妊活中にはどのような影響があるのでしょうか。
カフェインを過剰摂取(1日300mg以上)すると、必要以上に神経が刺激されて、自律神経やホルモンのバランスの乱れ、PMS(生理前症候群)の悪化に繋がると言われています。
1日のカフェイン摂取量が500mg(コーヒー6、7杯)より多くなると、妊活を開始してから自然妊娠までの期間が長くなるとのデータもあります。
体内でのカフェインの代謝には、亜鉛などのミネラルやビタミンを大量に消費します。
ホルモンバランスを整えるために、食事やサプリメントなどで補給しても、カフェインの代謝に使われてしまってはもったいないですよね。妊活中や不妊治療中であればなおさらです。
亜鉛はホルモンの分泌や、男性の生殖機能や精子の生成に欠かせない栄養素ですので、男性もカフェインの摂り過ぎで亜鉛不足にならないように気をつけたいですね。
他にもカフェインを過剰に摂取すると、自律神経の乱れや利尿作用によって体を冷やしてしまいます。
コーヒーに入れる砂糖やミルクも冷えを招き、血糖値が高くなると、PCOSなど不妊の原因になります。妊活中は糖分もできるだけ避けた方がよいと言えます。
カフェインの影響はいつまで?
カフェインは、血液の多く集まる子宮内にも流れこんできます。アメリカの研究では、妊娠後にカフェインを摂り続けた女性を調査したところ、毎日のカフェイン摂取量に比例して、流産のリスクが高まるとの結果が出ています。赤ちゃんの器官形成される妊娠初期は、カフェインの摂取をとくに注意しましょう。
また、産まれたばかりの赤ちゃんは、肝臓の代謝機能が未完成のため、カフェインの代謝がほとんど行われずカフェインの作用を強く受けてしまいます。
母乳のカフェイン濃度は、お母さんの血中濃度より10~20%も濃く、血液中のカフェインを赤ちゃんがそのまま摂取してしまうことになります。
妊活~妊娠~授乳中もコーヒーはカフェインレスにするか、ハーブティーなどノンカフェインのお茶を飲むようにしましょう。
カフェインを多く含む食品
食 品 名 | カフェイン含有量 | 浸 出 方 法 |
コーヒー | 60mg/100ml | コーヒー粉末10g/熱湯150ml |
インスタントコーヒー | 57mg/100ml | インスタントコーヒー2g/熱湯140ml |
紅茶 | 30mg/100ml | 紅茶5g/熱湯360ml、1.5~4分 |
せん茶 | 20mg/100ml | せん茶10g/90℃430ml、1分 |
出典:食品安全委員会の資料
https://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf
まとめ
カフェインには、女性にとって無視できない影響がたくさんあります。
ひとつひとつは些細なことかもしれませんが、体づくりは日々の積み重ねです。
1日に1~2杯程度のコーヒーなら影響がないといわれていますが、リスクを減らすためにも妊娠の前後はカフェインを控えた生活を心がけましょう。
赤ちゃんを望む女性は、ルイボスティーや桑茶など、妊活に良い栄養が含まれているノンカフェインティーがおすすめです。