息子の嫁が不妊?姑が注意すべき対応とは

息子さんが結婚してしばらくすると、親戚や友人から、そろそろお孫さんは?と聞かれることも多いと思います。友人が孫の話で盛り上がっていると、話題に入っていけずに寂しい思いをすることもあるかもしれません。

なかなか子供ができない息子夫婦に、「子供はまだ?」「孫の顔を見せてくれないの?」と、ついつい言いたくなってしまいますよね。

息子夫婦に子供ができないのは、どのような理由からでしょうか。

育てられる環境が整っていない

育てられる環境が整っていない

今は夫婦共働きの家庭も多く、仕事と子育ての両立への不安や経済的な心配から、赤ちゃんを育てられる環境を先に整えてから子づくりをする、という考えのカップルも少なくありません。

両親も仕事をしていたり、住んでいる場所が遠いなど、子供を預けられる環境がないことも、子づくりへの意欲を低下させる要因になっています。

たまに子供を預かることができる場合は、どこまで協力できるかを話してみるのもいいかもしれません。また、夫婦だけで子育てをする場合、家事や育児代行を利用する方も増えています。

家事や育児の代行は、産後の育児や家事の支援が必要な場合に、自治体や委託事業者によってヘルパーさんが訪問してくれるサービスです。

行政のシルバー人材センターなら1時間1,000円前後で利用できます。民間の育児代行では、サービスによって価格が高くなることもありますが、英語やピアノといった幼児教育までしてくれるところもあります。

各自治体によって受けられるサービスが違うので、お住まいの地域にどのような制度があるのかを調べてみてはいかがでしょうか。子育て環境の不安がなくなれば、前向きに子づくりを始めてくれるかもしれません。

欲しいけどできない

今は6組に1組が不妊で悩んでいるとも言われています。もしかして息子夫婦は赤ちゃんが授かりにくいのかしら?と心配になるのが親心ですよね。

お友達に相談したり、評判の良い病院を調べたり、居ても立っても居られない気持ちは皆さん同じだと思います。

孫の顔を見るために力になりたいと思うのは当然ですが、間違った情報で迷わせてしまわないように、正確な情報を見極めることが大切です。

もしかして不妊?

不妊かどうかは病院で検査しないとわかりません。

ここで一番大切なことは、

病院=不妊治療 ではないということです。

検査をすることで、これから何に気をつければよいか、生活改善のヒントになります。もちろん、不妊の原因が見つかれば、治療で改善することができます。

不妊の基本的な検査とは、どのようなことをするのかまとめました。

【血液検査】

血液検査では、採決した血液中のホルモンの値を調べます。女性ホルモンは、生理周期によって基準となる数値が違うため、低温期、排卵期、高温期それぞれに調べる必要があります。

最近では、抗ミューラー管ホルモン(AMH)を調べて、卵巣に卵子がどれくらい残っているのか(卵巣年齢)を早めに確認するケースが増えています。

【子宮卵管造影検査】

子宮卵管造影検査では、子宮の中から卵管まで造影剤を注入します。造影剤を注入した後レントゲン撮影をして子宮の形や卵管の通り具合、詰まっていないかなど調べます。造影剤が通過すると卵管の通りがよくなるため、検査後の半年間は妊娠する確率が上がるといわれています。

【超音波検査】

超音波検査では、膣内に超音波の器具を入れて、子宮や卵巣の状態をモニターで調べます。卵胞の大きさや、子宮内膜の厚さを見るだけではなく、子宮の形や子宮筋腫など妊娠を妨げる要因がないかを確認します。

【フーナーテスト】

フーナーテストは、タイミングを取った後の子宮頸管粘液を採取して、精子の数や運動率を調べます。

検査結果では、400倍に拡大した顕微鏡で5~9個の精子が確認できれば妊娠が可能。15個以上確認できると優秀で、妊娠できる確率が高い言われています。

【精液検査】

精液検査の当日に、自宅や病院で採取した精液の精子濃度や精子の運動率、奇形率などを調べます。男性は日々のストレスや寝不足などの影響を受けやすいといわれ、複数回検査した結果で総合的に判断されます。

お嫁さんに原因があると思ってたら、息子の精子に問題があった!

お嫁さんに原因があると思ってたら、息子の精子に問題があった

不妊は女性の問題と思われがちですが、約半数は男性にも原因があることがわかっています。息子さんに不妊の原因が見つかった場合、本人よりショックを受ける親御さんも少なくありません。

とくにお姑さんは、お嫁さんの実家や向こうの親戚にも申し訳ない、、、と落ち込んでしまうかもしれませんが、男性不妊であっても、治療による体の負担は女性側にあることは忘れないでほいしいと思います。

男性不妊が見つかった場合の治療法について簡単にまとめましたので参考にしてみてください。

精子の量がちょっと少ない場合

精子の量や運動率に問題があった場合、自然妊娠するのは難しいことが多く、一般的には人工授精を検討します。人工授精とは、精子を綺麗に洗浄濃縮してから、スポイドで子宮口の奥へ送り込む方法です。

男性は精子を提出するだけですが、女性は排卵誘発剤を注射したり、排卵まで何度もエコー検査を受けないといけません。人工授精は1~2万ほどで行うことができ、不妊治療のなかではポピュラーな治療法ですが、女性だけが負担を強いられることを周りは理解してあげたいですね。

精子がほとんどない場合

精子の量や運動率が極端に少ない場合、人工授精で授かる確率はグッと下がります。そうなると、人工授精を飛ばして体外受精をすすめられます。体外受精は、もっとも女性に負担がかかる治療です。

ホルモン注射で卵子を育てて、卵巣に針を刺して卵子を採取します。体の外に取り出した卵子と精子を受精させて、少し分割させた胚を子宮に戻し着床を待ちます。

精子の状態にもよりますが、一度の体外受精でかかる費用は35万~50万ぐらいです。

男性不妊が原因で治療をすることになったお嫁さんには、体調を気遣う言葉をかけるなど、親身に対応してほしいと思います。

プレッシャーをかけないために

「お嫁さんの気持ちを考えると何と言っていいのか難しいわ」と思っている親御さんでしたら、きっと上手に気を遣われていることと思います。ですが、不妊で悩む女性の半数以上が、お姑さんからの何気ない言葉に傷ついているんです。何気ない言葉がプレッシャーとなって、ストレス性の不妊に繋がることもあります。

お嫁さんの性格や、嫁姑の関係にもよりますが、夫婦のことに口を挟むのはグッとこらえて、見守るスタンスがベストです。それでも黙っていられない!という親御さんに、息子さんやお嫁さんが言われたくない言葉と、言われて嬉しかった言葉をまとめましたので参考にしてくださいね。

傷ついた言葉

  • 早く孫の顔をみたい
  • 後継ぎどうしようかしら
  • 病院に行ってきたら?
  • 治療はすすんでるの?
  • 息子には原因ないと思う
  • うちは子沢山家系だから
  • 子供が産めない嫁はいらない
  • 他の人と結婚して欲しかった
  • 産む気はあるの

嬉しかった言葉

  • 2人が仲良く過ごすのが一番
  • お嫁に来てくれただけで嬉しい
  • 体の調子はどう?無理しないでね
  • 何か困ったらいつでも相談してね

お嫁さんに気を遣うなんて面倒くさい!今の子は弱い!とおしかりを受けそうですが、もしかすると実母から遠慮のない言葉に傷ついているかもしれません。

お姑さんは、お嫁さんにプレッシャーをかけないよう見守ってあげて、いざという時に力になれるようにしたいものですね。

不妊の原因がお嫁さんにあっても、調べてみたら息子さんにもあった、なんてことはよくある話です。お姑さんの立場からすると「信じたくない」という思いがありますが、不妊はどちらに問題があっても、夫婦が力をあわせて乗り越えないといけません。

子供が欲しいという気持ちや、不妊治療を受ける女性の気持ちは、同じ女性であるお姑さんが一番分かってあげられるのではないでしょうか。普段からコミュニケーションをとって不妊の理解を深めていきたいですね。