フライングでうっすら陽性が出たり、陰性の判定が出た場合、その結果を信じてよいのでしょうか。
妊娠検査薬によって判定に違いがあると、一喜一憂してしまいます。
皆さまから質問が多い妊娠検査薬についてまとめました。
妊娠検査薬はいつから使える?
妊娠すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンがどんどん上昇していきます。
妊娠検査薬は、尿に含まれるhCGの濃度が基準値を超えたときに陽性(妊娠)反応があらわれるように出来ています。
一般的な妊娠検査薬は、尿中のhCGが50mIU/ml以上あると陽性となります。
妊娠していないとき | 0.7mIU以下/mL |
妊娠3週目(生理予定の1週間前) | 0~50mIU/mL |
妊娠4週目(生理予定日) | 20~500mIU/mL |
妊娠5週目 | 500~5000mIU/mL |
妊娠6週目 | 3000~19000mIU/mL |
妊娠8週目 | 14000~169000mIU/mL |
生理予定日前後にフライングをした場合、妊娠時のhCGは20~500mIU/mLです。
妊娠検査薬は、hCGが50mIU/mlで陽性反応となるので、なんとも微妙な時期といえます。
生理予定日から1週間たっていれば、hCGは500~5000mIU/mLと急上昇しますので、妊娠検査薬にもはっきりと陽性があらわれます。
妊娠検査薬の説明書には、生理予定日から1週間後に使用してください、と書いてあるものが一般的ですが、hCGの値が25mIU/ml以上(生理予定日あたり)で反応する早期妊娠検査薬もあります。
もしもあなたがフライング検査で陰性が出たとしても、それは検査時期が早すぎたせいかもしれません。
生理がくるまでは妊娠している可能性を考えて、飲酒や服薬は避けて無理をせずに過ごしましょう。
また、生理だと思ったら着床出血だったということもありますのでしばらく様子をみることも大切です。
体外受精の判定時期はいつ?
タイミングや人工授精の場合は、排卵日から数えて何日目という計算でよいのですが、
体外受精の場合は、受精卵から数日経過した胚を戻しますので少し計算が変わります。
体外受精の判定日
◆3日目桑実胚移植後6日~11日
◆5日目胚盤胞移植後4日~10日
胚盤胞の場合だと、戻して4日後には妊娠の有無がわかるということになります。
hCGを使用したときの妊娠検査薬はいつ使う?
不妊治療ではhCGを使うことがあります。
妊娠検査薬は尿中hCGに反応するため、hCGを使用した場合は、妊娠をしていなくても陽性反応が出ることがあります。
hCGを使用したときは、フライング検査はやめて、生理予定から1週間を過ぎてから検査をしたほうが確実ですね。
hCGの影響はいつなくなる?
治療で使ったhCGは、いつごろ体内からなくなるのでしょうか。
製薬会社では次のように説明しています。
hCG使用後、約6時間後にhCGの血中濃度が最大になり、その後30~32時間の半減期で血中から消滅する。
hCGの使用量によって体内からなくなる時間は変わります。
おおよそではありますが、
hCG3000単位を使用した場合、約5日で消滅
hCG5000単位を使用した場合、約7~10日で消滅
hCG10000単位を使用した場合、約10~14日で消滅
反対に上記の期間内だと間違った陽性反応が出る可能性があるということです。
hCGが消失する期間は個人差があるため、フライング結果はあてにならないと思ったほうがよいでしょう。
時間が経ってうっすら陽性がでた場合は?
尿をかけた妊娠検査薬をしばらく放置していると、うっすらと陽性ラインが出ることがあります。
これは蒸発線と呼ばれ、尿が蒸発するときに濃度が凝縮され、わずかに反応するために起こる現象です。
妊娠しているときのhCGはグンと上がりますので、3分以内にはくっきりと陽性ラインが出る場合がほとんどです。
10分以上経過して出てきた陽性ラインは誤反応の可能性が高いということです。
妊娠検査薬には、説明書に時間が記載されています。必ずその時間内の結果を見るようにしましょう。
妊娠検査薬どれがおすすめ?
日本の製薬会社が出している妊娠検査薬は、どれも安全に使えて正確性が高い製品です。
海外製で安価なものは説明書も外国語で書かれていますので、読めるものを選ぶことも大切です。
hCGに対する感度がよくないものや、不安要素がある海外製品を使うときはリスクも踏まえましょう。
一般的な妊娠検査薬
私たちが薬局で買える一般的な妊娠検査薬は、ロート製薬のドゥーテストや、OMRONのクリアブルーです。
どちらも生理予定日の1週間後からの使用が基本ですが、感度が良いため、生理予定日頃からでも判定線が出ることがあります。
価格は600円~800円が相場です。
フライングにおすすめの妊娠検査薬はコレ!
生理予定から使える早期妊娠検査薬は「チェックワンファスト」が有名です。
感度が良く生理予定日から使えるので、フライング判定にはおすすめです。
価格は1500円程で一般的な妊娠検査薬に比べると割高です。
デジタル式の妊娠検査薬は4日前から使える!
生理予定日の4日前から使用できる、デジタル式妊娠検査薬もあります。
日本ではOMRONから出ている「クリアブルーデジタル」です。その正確性は99%ともいわれています。
値段は1,800円〜2,000円台が相場で、妊娠検査薬のなかでは一番高額です。
まとめ
フライングで陰性が出たとしても、生理がくるまでは正確なことはわかりません。
うっすら陽性は蒸発線とよばれる誤反応の可能性もあります。
1日も早く知りたい気持ちもありますが、結果に一喜一憂するのはストレスとなります。
フライングは結果に惑わされず前向きな気持ちで行うことが大切です。