太り過ぎが不妊の原因になる、ということを聞いたことがあるかもしれませんが、ぽっちゃりさんが全員不妊になるわけではありません。
体重と不妊の関係を知って、赤ちゃんを授かる体を手に入れましょう!
太り過ぎが不妊の原因になるのはどうして?
太り過ぎによって起こる不妊の症状
・生理不順
・冷え性
・不眠や鬱
・基礎体温の乱れ
・排卵日障害
・PCOS(卵胞がたくさんできてしまう)
太っていると卵胞ホルモンが脂肪に溜まってホルモンをスムーズに出せなくなったり、排卵障害が起きやすくなります。
不妊原因の一つ PCOS (多嚢胞性卵巣症候群)は、血糖値と深い関係があり、肥満傾向のある女性に多いことが分かっています。
私たちが運営しているこうのとりサロンでも、PCOSに悩んでいる方は多く、なかには適正体重になるまで治療はできない、という医師の話も聞きます。それくらい肥満は妊娠率に関係しているんですね。
肥満は基礎体温がガタガタになりやすい?
太っていて暑がりなのに、なぜか基礎体温は全体的に低い、と感じている方も多いのではないでしょうか。
熱を作って代謝を上げるのは筋肉ですので、脂肪が増えすぎるとそれだけ体温が上がりにくくなります。
低温期が長く、排卵日が階段型に上がって特定しにくい、高温期が低めで途中で下がったり、14日間続かないなど、基礎体温のグラフがガタガタし
ている方は、体重を落として体質改善に取り組むことで基礎体温が安定する場合が多いです。
どれくらい太っていると不妊の原因になるの?
適切な体重の目安となるのが、身長から体重の割合を出すBMIです。
健康を目的とした適正体重の計算式
体重(kg))÷(身長(m) × 身長(m) )
例)160cmで65kgの場合
65 ÷(1.6 × 1.6)=25.3
日本肥満学会の判定基準では、BMIが18.5~25の範囲が標準体重です。
BMIが18未満は痩せすぎ、25以上の場合は肥満気味となります。
ぽっちゃりさんの中には、健康な方もたくさんいます。スポーツをしていて筋肉質の方は、体重が重くても内蔵脂肪が少なく、ホルモンの分泌も良
好で妊娠しやすい体質といえます。
BMIが標準値であっても、体脂肪率が高く代謝が悪いと冷えの原因になり、ホルモンの分泌にも影響を与えることもあります。
BMIは目安として捉えて、運動不足や暴飲暴食に心当たりがあれば、体重に関係なく生活習慣を見直すことが大切です。
肥満解消は赤ちゃんを守ることに繋がります
妊娠中毒症
肥満は不妊の原因になるだけでなく、妊娠後にもトラブルも引き起こしやすくなります。妊娠中毒症もその一つ。重症化すると母子ともに危険な状態になることもあります。
出産時のリスク
赤ちゃんの通り道の産道に脂肪がついていると、難産でお産が長引いたり、帝王切開になったり、出産時のリスクも大きくなります。
太り過ぎは育児も大変!
赤ちゃんを抱っこしたまま立ったり座ったりすることが多く、体重が重いと膝や腰に負担がかかかり育児が大変になってしまいます。
痩せすぎも不妊の原因になる!?
痩せていると問題ないように思いますが、 ぽっちゃりさん同様に不妊の傾向があるんです。
女性にとって脂肪はない方がよいかもしれませんが、脂肪細胞から分泌される数種類のホルモンは、女性ホルモンの分泌に関わっていることが分かっています。
栄養を摂らずに痩せすぎてしまうと、エネルギー不足で自律神経が乱れたり、ホルモンバランスが崩れやすくなり、月経不順や排卵障害のリスクが高くなってしまいます。
妊娠しやすい健康な体のためには、太りすぎても痩せすぎてもダメなんですね。
無理せず健康的に痩せるポイント!
急激なダイエットは心身にストレスがかかり、生理不順や基礎体温が乱れる原因となります。
1ヶ月に1キロを落とすくらいのペースで時間をかけて徐々に体重を落としていきましょう。
栄養面では、脂肪燃焼効果のあるビタミンB2やカルチニンを摂取するのがおすすめ。ビタミンB2を多く含む食品は、レバー、うなぎ、納豆、卵などに、カルニチンはラム肉や牛肉、まぐろなどの赤身の肉に多く含まれています。
個人的におすすめのダイエット法
食事制限タイプのダイエットはストレスになるだけでなく、妊娠に必要な栄養が行き渡らなくなってしまいますので、バランスよくきちんと食べて
健康的に痩せるのが大切。
私がおすすめするのは、「食べる順番ダイエット」です!
野菜から食べた方がいい、というのはよく耳にしますが、全体的な順番をきちんと守ることでより効果が高まります。
1、汁物から食べる
水分の多いみそ汁などを先に食べることで満腹感を感じやすくなります。野菜多めのスープなどが良いですね。
2、食物繊維が多いもの
次にサラダなど野菜類を食べることで、血糖値の上昇が抑えられて脂肪の吸収がゆっくりになります。
3、たんぱく質の多い食べ物
細胞の元となる肉や魚など、食事のメインとなるものを食べます。たんぱく質は筋肉を作るのに欠かせませんので、大豆や鶏肉はダイエットに最適
です。
4、最後に炭水化物を食べる
ご飯や麺類などの炭水化物を最後に食べることで、血糖値の上昇を抑えて脂肪が付きにくくなります。
食べる順番を守れば、量を少なくする必要がないので満腹感も得られますね。
ながら運動で代謝を上げる!
有酸素運動と筋トレをするのが理想ですが、なかなか続かないという方は、洗い物や歯磨きをしながらかかとの上げ下げといった、ながら運動がお
すすめです。
私のおすすめは、テレビを見ながらできる「腰ぐるぐる運動」です。
肩幅くらいに足を開いたら膝を少し曲げて、骨盤を意識しながら円を描くように、グルグル回します。骨盤周りの筋肉がほぐれて、下半身の巡りや
代謝が良くなって痩せやすい体質を作ります。
下半身の巡りを良くすることは、子宮や卵巣に新鮮な血液が集まってホルモンにも良いんです!ぜひ試してみてください。
まとめ
肥満が不妊の原因になることは分かっていますが、痩せすぎもホルモンの乱れに繋がります。
体重は健康のバロメーターですので、BMIを目安に適正体重を目指すことが大切です。
肥満の度合いによっては、不妊だけでなくその他の病気にもなりやすく、妊娠中や出産後も様々なトラブルを起こしやすくなります。
無理なダイエットはホルモンバランスにも影響力するため、バランスの良い食事や、続けやすい運動、温めを心がけて妊娠体質をつくっていきま
しょう。