妊活の基本は、食事の改善、ストレスを溜めない、睡眠時間をしっかりとる、温める、などですが、食事を改善するのと同じくらい大事なこと、それは「運動」です。
運動が良いのは分かっていても、なかなか取り組めないという方も多いのではないでしょうか。
妊活中の運動の目的はダイエットではありませんが、肥満は不妊の原因になることがあるので適正
体重にすることも大切です。
妊活中の運動効果と、簡単にできるおすすめのエクササイズを紹介します。
リンパの老廃物を流すチカラをつける
心臓によって送り出される血液と違って、リンパは流れる力が弱いため、筋肉の動きを利用して全身を巡っています。
リンパの巡りが悪く老廃物が溜まると、血行不良の原因となり、妊娠に必要な栄養が行き届かなくなります。
子宮や卵巣の血流量が多いほど、卵子の成長や子宮環境が整って妊娠しやすい事がわかっています。
老廃物を流すための筋肉(ポンプ力)をつけて巡りを改善することが大切です。
代謝を上げて冷えを改善!
冷え性の原因の一つとして、熱を生み出す筋肉量が少ないことが関係しています。
体の中で最も熱を生み出している「骨格筋」の熱量は、体を動かしていない状態で全体の22%を占め、体を動かすことで80%まで上げることができると言われています。
骨格筋の量が増えると、生み出す熱量も増えて冷えの改善に繋がります。
腹筋は子宮周りを温める
腸が冷えて動きが悪くなると、老廃物や水分が滞り、冷えや便秘を招いてしまいます。
腹筋を鍛えて腸が正しい位置に戻ると、冷えの原因となる滞っていた水分や老廃物の排出が促進されます。
腹筋をつけて腸を温めることは、子宮や卵巣のある体の深部を温めることに繋がります。
自律神経を正しく機能させる
自律神経は、昼間に活発になる交感神経と、夜寝ている間に働く副交感神経を切り替えてバランスをとっています。
自分の意思で自律神経をコントロールすることはできませんが、規則正しい生活習慣や運動による刺激によって整えることができます。
自律神経はと性ホルモンは、どちらも脳の視床下部によって管理されているため、自律神経を整えることはホルモンバランスを整えることに繋がります。
骨盤の歪みを整える
骨盤が歪むと子宮や卵巣周りの血液の巡が悪くなります。
骨盤の中央にある「仙骨」から出ている神経は、子宮や卵巣・直腸に繋がっていますので、骨盤が歪むと余計な刺激に反応して女性ホルモンのバランスが乱れてしまいます。
骨盤が歪まないように正しい姿勢を支える筋肉をつけるためには下半身のトレーニングが必要です。
妊活に効果的なおすすめの運動とは?
毎日走ったり、ジムに通って筋肉をつけたりも良いですが、時短で効果的な運動を紹介しますので、ぜひチャレンジしてくださいね。
骨盤の歪みを整えるストレッチ
- 仰向けで横になり膝を立てます。
- 膝を揃えてゆっくり横に倒していきます。床につくまで倒せないときは、気持ちいいところで止めて元に戻して左右繰り返します。
- おしりが浮かないように意識するのがポイントです。毎日5分くらいを目安に続けましょう。
骨盤の稼働を良くする腰ぐるぐる運動
- 足を肩幅より少し広げて、まっすぐ立ちます。
- 膝を軽く曲げて両手を腰にあてます。
- 上半身を固定したまま、腰で円を描くようにゆっくり回します。
- 骨盤の動きを意識しながら、反対方向も同じように回します。毎日5分くらいを目安に続けましょう。
リンパを流す筋肉をつけるかかとの上下運動
- 足を腰の幅に広げてまっすぐ立ちます。
- つま先立ちをしてかかとを上げて5秒キープします。
- 上げた時に足の甲が正面を向くように意識しながら10回繰り返します。
かかとを持ち上げるときは、お尻と下腹部に力を入れるのがポイント。1日に30回を2セット行うと効果的です。
妊活に効果的なネコのポーズ
腸を正常な位置に戻すポーズです。
- 足を肩幅に広げて四つん這いになります。
- 両手を前に伸ばして、頭を下げます。
- 姿勢をキープしたまま5回呼吸します。
妊活に効果的な弓のポーズ
子宮や卵巣を刺激して機能を高めるポーズです。
- うつ伏せで横になり、かかとをお尻に近づけます。
- 両足の甲を、両手でつかみ、背筋を反らせて、呼吸をしながら10秒キープします。
- ゆりかごのように体を前後に揺らすとさらに効果的です。
妊活に効果的な橋のポーズ
自律神経に働きかけてホルモンバランスを整えるポーズです。
- 仰向けになり、膝を曲げてかかとをお尻につけます。(正座をしてから後ろに倒れてもOK)
- 息を吸いながらお尻を高く持ち上げます。
- 膝から肩までまっすぐになるようにキープします。
妊活に効果的な橋の変形ポーズ
腸を温めるポーズです。
- 仰向けに寝て、両膝を揃えて立てます。
- 肩らか膝までが直線になるようにお尻を持ち上げます。
- 左足を前に真っ直ぐ伸ばして10秒キープします。右足も同じ動きを繰り返します
- 慣れてきたら、伸ばした足を10秒キープした後に、外側に少し倒して30秒キープします。
呼吸を意識する
緊張やストレスで呼吸が浅くなりがちな人は、息を吐くことを意識してみてください。鼻から細く息を吐きながらお腹全体で背中を押すように引き
締めます。息を吐ききるとお腹を緩めただけで自然に空気が入ってきます。
深く息が出来るようになったら、腹横筋をしっかり使った腹式呼吸を意識することで、普段使っていない筋肉が使われて代謝が上がり脂肪が燃焼しやすくなります。
まとめ
妊活中に運動をすることは、冷えや巡りの改善に繋がり、血液の巡りが良くなることでホルモンの分泌もスムーズになって妊娠しやすくなります。
妊活は、食事、温め、運動、といった全体的なアプローチで相乗効果が期待できます。自宅でできる簡単な運動でも効果が期待できますので、ゆったりとした気持ちで取り組んでくださいね。